こんにちは。さこんじ(https://twitter.com/saKOnzi35)です。
会社・プライベートで昨日よりも楽しく充実した1日を過ごす為に役立つ内容を配信していきますのでどうぞお付き合いください。
今回は…
スターバックスで8年間マーケティング・プログラムの作成と実行に携わったジョン・ムーア氏が書かれた「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」を解説していきます。
この記事は以下の方々にオススメです。
- 本を買う前に予習・内容を知りたい
本を読む前に概要や学びとなる部分を押さえておくことで読書効率は飛躍的に上がります。こちらの記事を見てから本書を読むことで読書時間の効率化、インプットの定着に繋がります - なぜ皆がスターバックスに惹かれるのかを知りたい
本書にはスターバックスの成功秘話がたくさん書かれており、さこんじ厳選でその一部をお伝えします。 - 本書の内容をどう私生活にどう活かせるか事例を見たい
本の要約、内容紹介だけではありません。紹介した内容を私生活や仕事でどう活かしているのかをお教えします。自身の活動に照らし合わせて本書のイメージを膨らませてください。
言われてみればテレビCMもあまり見たことがないし、ネット広告なんかも掲載されていない気がします
それでもさこんじはブログを書く時や勉強、本を読む際によく足を運びます。1~2週に1回程度通っています。なぜスターバックスを利用するようになったのか振り返ってみると…
30歳頃から利用するようになった気がします。その前も行ったことはありましたが、高い印象で通うことはありませんでした
学生の頃スターバックスのカップを持って歩いている大人たちがワンステージ上にいるような気がしてカッコよく見えていたことを覚えています。『社会人になったら行ってみよう』と思っていた記憶があります。
いざ30歳の頃に通信教育の勉強がてら行ってみると、値段はそれなりにするものの居心地の良さとスターバックスラテの味にハマってしまい現在に至るという状況です。
そして今回、本書を読んだことで「私がなぜスターバックスに通ってしまうのか」がよく理解できました。
この記事を読むことで…
それでは参りましょう。
本書が伝えたい事
この本は一言で言うとスターバックスが成功している背景にある46のルールを纏めたものです。
1つ1つがスターバックスの本質を表すもので、スターバックス内で代々伝承されてきました。そうしたルールやメッセージが現在のスターバックスを形作っている源泉です。
本書に載っていることはこれまで一度も文書にされたことのない内容である
と書かれていました。
今の時代それは言い過ぎでは?
色々な記事などで部分的には露出しているような気もしますが、重要なのは体系的に纏まっているのが本書であるという事実です。
創業者のハワード・シュルツ氏や歴代役員の方々の言葉を借り、ビジネスとマーケティングの教訓を交えながらスターバックスがなぜ成功できたのかを本書は伝えてくれます。
その内容を私たちは受け止め、自身の生活や仕事に活かしていくことが本書を読む価値と言えるでしょう。
口伝の知恵として、広まっていったものを金言集にしたイメージです。
どの言葉も深い意味があり、考えさせられるものばかりです
それでも、自身の境遇や信念と沿わないものも中には出てくるかもしれません。
皆さんスターバックスで働いているわけではないので100%共感はできないはずですしそれでOKです。
読者が本に寄り添い過ぎる必要はありません。客観性を保って読まないと時間も掛かってしまいますし、情報を処理しきれなくなってしまいます。
境遇や信念に合わないものは読み飛ばしてしまいましょう。ただ、逆に言えば46ものルールがあるので必ず何個かは自身に刺さるものが見つかるはずです。是非それを皆さんにも見つけて頂きたいと思っています。
本書の読む上で
本書は口伝の知恵として、広まっていったものを金言集にしたイメージです。どの言葉も深い意味があり、考えさせられるものばかりです
それでも、自身の境遇や信念と沿わないものも中には出てくると思います。
皆さんスターバックスで働いているわけではないので100%共感はできないはずです。
でも、それでいいんです
こういった金言集的な本は製作者視点では多種多様な人に読んでもらうことを想定しているので、色々なことが書かれています。ベクトルは一緒でもアプローチの仕方がマニュアルのように統一はされていません。
なので、読者は本に寄り添い過ぎてはいけません。
客観性を保って読まないと時間も掛かってしまいますし、情報を処理しきれなくなってしまいます。
読者のやることは取捨選択です。自身の考えに沿わないものや知っている内容は思い切って読み飛ばしてしまいましょう。ただ、逆に言えば46ものルールがあるので必ず何個かは自身に刺さるものが見つかるはずです。是非それを皆さんにも見つけて頂きたいと思っています。
アメリカのコーヒー事情を知る
スターバックスで影響力のある46のルールがより皆さんに刺さるよう、前提知識としてアメリカでのコーヒーの立ち位置やスターバックスが世に出てくるきっかけについてお話します。
まず、昔のアメリカではコーヒーを楽しむ文化がありませんでした。
そんな時代にスターバックスは現れ、1980年代後半~90年代前半に掛けて新しい文化を創造したのです。
- Before
-
コーヒーは味わうものではなく、刺激を得るために我慢して飲むもの
- After
-
芳醇でリッチな、凝縮された複雑な風味を楽しむもの
エスプレッソを主体とした「シアトル系コーヒー」は一躍ブームとなったのですが、そこに至るまでにはスペシャルティコーヒーというカテゴリーを広く認識してもらう必要がありました。
スペシャルティコーヒーの定義とは…
カップのコーヒーを風味が素晴らしく美味しいと消費者が評価して満足するコーヒーのことを指します
新しいことに敏感な人々は単に新しい商品ではなく、今までにない経験を求めています。
スペシャルティコーヒーの分野はまさにそんな人々に刺さった商品でした。
ほんの一部のコーヒー通以外には知られていない状況から、以下①~③の活動を繰り返しお客様と繋がりながらスターバックスと顧客が一緒に成長して第一人者になっていった経緯があります。
- ①スペシャルティコーヒーのカテゴリーとは何かを発信
-
缶コーヒーとの比較をおこない、どれだけ良い点があるかを顧客に知ってもらう
- ②スペシャルティコーヒーの特徴を伝える
-
高級豆であるアラビカ種で入れたコーヒーを実際にテイスティングをしてもらい感じてもらう
- ③スペシャルティコーヒーが目指すことを発信
-
コーヒーは美味しく心から楽しめるものであることを日々発信し、日常のコーヒーにしようと務める
こういった活動を通じて、スターバックスは商品に対する誇りを顧客と共に分かち合ってきました。
企業はブランドで決まるのではなく、企業が行うビジネスの「カテゴリー」で決まるという内容は非常に印象に残ります。
続いては、スペシャルティコーヒー業界をリードするスターバックスが大切にしている46のルールについてさこんじが特に感銘を受けた3選をご紹介します。あなたにも刺さる内容か確かめてみてください。
さこんじ的厳選ルール
『ニーズだけではなく、ウォンツを満たせ。』
ハワード・シュルツ氏がシアトルでの社内プレゼンで発した言葉です。
言葉の定義は以下
- ニーズ :必要最低限のもの
- ウォンツ:感情的なもので、理想でありワクワクするもの
スターバックスの店舗数が増え手軽に通えるようになっても、顧客からの評価が高いままなのはウォンツを満たしていることに他なりません。最高のコーヒーと非日常を提供することでくつろぎの一時を過ごすことができる「特別感」を演出することで初めて可能になります。
私達の日常に置き換えてみましょう。
ウォンツを求めているのは、スターバックスに訪れる方だけではありません。仕事の場面において、同僚や上司との関係においてもウォンツを満たすことができれば信用ポイントは自然と溜まっていくはずです。
例えば、このような行動は相手のウォンツを超える手段として有効です。
- 締め切りより前に頼まれた資料を提供する
- 先回りをして、想定される業務を進めておく
- 休みのフォローを手厚く対応
- 皆がやりたがらない仕事を率先しておこなう
- リアクションが早い
- 受け身ではなく提案型
締切に間に合わせるのがニーズであれば、締切に余裕を持って資料を完成させ且つブラッシュアップの時間を確保した状態で提供するのがウォンツを満たすイメージです。
期待に答えようとし過ぎて自分を追い込んでしまうのは本末転倒ですが、信頼ポイントを貯めたい相手には有効な手段ですので是非試してみてください。
私も時間が許す限りステークホルダーのウォンツを満たせるよう仕事には取り組んでおり、実際そういった部分で評価を受けることもあります。
皆から必要とされ、良い意味で期待を裏切るスターバックスのような存在になっていきましょう。
『お客様をその日限りの旅行者ではなく、日常に楽しみを求める探検家として扱え。』
少し独特の言い回しですよね。
さこんじが本書を読んで解釈したのは以下のイメージです。
- 旅行者…受動的でその時限りと割り切っている人
- 探検家…能動的で色々なことを吸収しながら心に残るものを追い求めている人
旅行者はその時その場所で楽しいことをするのが目的で動いているので、割り切りがはっきりしているイメージです。一方、探検家は知識も豊富で色々な事を吸収したい、もっと知りたいと考えている人たちです。そういった人たちを相手にどう立ち回れば満足してもらえるのか?を考えて接していくことが重要であるという意味で捉えています。
一言でいうと
「リスペクトのギアを一段回上げて接するべし」
ということだと思います。
本書を読んで振り返った時、私はこの視点が弱かったと反省しました
仕事内容がエンドユーザーから離れた位置にあることもあり、効率化やマニュアル化に固執し過ぎていた部分がありました。顧客に近いところで働いてくれている仲間との関係においては、その時々の判断やイレギュラーにも柔軟性を持って対処することが必要です。
最終目的は賢いエンドユーザーが求めるウォンツを、れだけ満たす事ができるか。これに尽きるわけなので、この視点を忘れないよう行動していきたいと本書を通じて再認識できました。
『会社の「伝道者」 を育てよ』
企業側の視点として、会社や商品の事を愛し熱く語れるような従業員が多いほど喜ばしいでしょう。
ここでいう伝道者は「心から会社を信頼し忠誠心が高く会社や自社商品が好きで周りに熱く語ってしまう」ような人を指します
スターバックスの伝道者達の特徴としては、やらされているのではなく自身で選んで会社に従っていることです。
友人や会社の同僚と話をしてみると大企業より中小企業に努めている方に伝導者が多いように感じます。一方で早く転職したいと思っている人も多いです。
対して大企業に努めている人は中央値(可もなく不可もなく)という方が多かった印象でした。
これは社長や幹部の熱意などが小規模であるほど伝染し易いことが背景にあると考えています。
一方で超超超大企業となってるスターバックスが今も尚「伝道者」をたくさん育成できている理由が本書にありました。
- 1.ビジョンと運命の共有
-
研修が用意され「世界中のコーヒーの飲み方、味わい方、コーヒーにまつわる体験を変える」という共通のビジョンを植え付けられます
- 2.従業員同士の交流を深める
-
部門間を超えた交流を推奨し、仲間を作ることでチーム作業の喜びを共有する
- 3.適材確保/迅速解雇
-
「向いている」人材は時間をかけて育成し「向いていない」人材は直ちに解雇
※向いていない=無気力、会社の方針を信頼していない の意
「迅速解雇」なんかはアメリカではできても、日本ではなかなか難しいでしょう。
一方で、働く人がビジョンに共感できるよう意味のある研修をしっかり構築し、最初の段階から腹落ちさせることは一体感を生み出す上でも非常に効果的であるというのは想像できます。
では、会社側の視点ではなく「働く側」の視点ではどうでしょう。
さこんじが働いていて一番思うのは、自社のビジョンが壮大過ぎて腑に落ちずイメージがし辛いというのがあります
スターバックスのビジョン、とてもわかり易かったですよね。
「世界中のコーヒーの飲み方、味わい方、コーヒーにまつわる体験を変える」
何か新しい仕事をするにしても行動を決める指標としてとても腑に落ちる気がします。
働いている皆さんがもし自社のビジョンがしっくりこなければ、一部分を切り取って採用することをオススメします。
例えば、5行ある自社のビジョンのうち3行目の一節は自身の業務や考え方にもしっくりくるとします。そしたら、一旦はそれだけを信条として仕事を進めてみてください。判断や対応にも一貫性が出てきて迷うことも減ってくるはずです。
納得出来ない時に、全てを放棄してしまうと仕事を進める時にツラくなってしまいます。まずは共感できるところから理解を進めていくことで自分らしい「伝道者」になっていきましょう。
まとめ
今回は前半で以下の内容を紹介しました。
- 本書が伝えたいこと
スターバックスが成功している背景にある46のルールの紹介 - 本書の読む上で
読者は本に寄り添い過ぎず、客観的視点をもって自身に役に立つ部分を積極的に吸収することを提案しました - アメリカのコーヒー事情を知る
本書、本記事を読む上での前提知識としてスターバックスができる前のアメリカのコーヒー事情やスターバックスが目指してきたことに触れました
そして、後半ではさこんじが今後に活かすことができると感じた46のルールの内3つを紹介しました。
加えて、さこんじ視点での学びになったことや解説を織り交ぜながらお話をしていきました。
- ニーズだけではなく、ウォンツを満たせ
- お客様をその日限りの旅行者ではなく、日常に楽しみを求める探検家として扱え
- 会社の「伝道者」 を育てよ
この記事が皆さんにとって行動を変えるきっかけになると嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。