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サラリーマンが『だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた』を読んだら何に気付くのか。

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こんにちは。さこんじ(https://twitter.com/saKOnzi35)です。

1500名規模の総合商社で22年度より管理職になった新米マネージャーです。
この度、ブログを開設しました。
会社や私生活において、昨日よりも楽しく充実した1日を過ごせるような内容を発信していきますのでどうぞ宜しくお願い致します。

さて、今回は個人の単位から組織を変えていく方法について学びました。

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大きい組織になればなるほど、個々人の力の弱さや、無力感を感じる場面も多いのでは無いのでしょうか。例え、ちっぽけだったとしても我々にはできる事があります。

そして、組織はすぐに変わらなくても、個人は今日から変わることができるのです。
半ば諦めのような感情ではなく、前向きに考え一歩を踏み出すきっかけを与えてくれる本です。

目次

本書が伝えたい事

まず、この本書の導入に以下の事が記載されています。

“社会は指数関数的に変わってきている”

ならば組織は変わっているのだろうか。

だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた 冒頭

半導体の性能向上に伴い、テクノロジーが指数関数的に進化を遂げている社会に対して、著者は組織(=人間)がついて来れておらず、リニア(=直線的)な軌道を描いている事態を指摘しています。

そして、投げかけているのです。

現状に違和感を持っている人、行動を起こそうとしている人たちへ
まずは半径5mにいる、自分が影響を及ぼせる範囲の人たちを巻き込んで組織を変えていこうと。
そして、その方法やノウハウ、ヒントを本書を通じて手助けしてくれています。

本書を読むとどうなる?

本書を読むことで、自分が組織に影響を与え、少しずつ変えていこうとする際のマインドや具体的な方法を知ることが出来ます。そして、この方法は立場に関係なく、例え平社員であってもリーダーでも経営者であっても大切な芯の部分は変わらない、という事が理解できるはずです。


是非、本書を買って読んで頂き、行動を起こす第一歩を踏み出していきましょう。

本書の全体構成

本書の全体構成は以下のような内容です。


第1章では冒頭でも触れたように、時代の移り変わりと現代の組織を解説しています。

第2章では社会の変化にあった、「知識社会」における組織のあり方や実例を紹介しています。

第3章〜5章では組織として、“成功循環モデル“に入る為の3つのエッセンス
関係の質、思考の質、行動の質を向上させる為のメソッド(=方法)を私達に教えてくれます。

そして、第6章では“変革”を起こす為の具体的なアクションプランの提示です。

さこんじ的厳選項目

今回の記事では、私の中で特に取り入れたいと思った部分とその理由や背景を解説致します。
続いて、明日からの行動改善を宣言し、まとめとさせて頂きたいと思います。

結果ではなく、関係からはじめる

はなちゃん
はなちゃん

本書の74ページ(第2章)に記載されている内容です。

組織で仕事を進めていく上で、最初に「結果の質」を求める、高めようとするところから入ると失敗のサイクルに入ってしまう、と本書には記されています。

あまりに成果主義で進めてしまうと強制事項が増えてしまい、組織メンバーには過度なストレスが掛かってしまいます。そうなるとメンバー間の疑心暗鬼に繋がってしまい、結果ばかりを求めそれ以外の大切な事が疎かになっていきます。すると、短期的な成果作りに奔走し、パフォーマンスが落ちることでさらに成果ばかりを求めて焦ってしまう…という負のスパイラルイメージです。

これを打破するには、スタートから変える必要があります。
それはまず“関係”を高めることからスタートしよう、というのが本書の主張です。

成果を押し付けるのではなくて、まずは対話をする(話を聞く、私感情で伝える…)ことからスタートをします。心理的安全性が確保されれば、前向きな気持ちになりアイデアが出やすくなっていきます。

一人一人が自律的に行動し、何かあればフォローし合う関係性が構築され、自然とパフォーマンスも高まっていきます。自ずと結束力も高まり、対話もまた増えていく…

上記のようなサイクルを目指すことで好循環に入ることができます。

私は今年からマネージャーになり、グループを組織し成果を出していく責任を担う立場になりました。“成果”ばかりを強調した発信はしていないつもりですが、対話がしっかり出来ていたか胸に手を当てて見ると自信を持てない自分がいます。

自分も相手もバタバタしているから…
というのを理由にして、対話からの逃げ的発想になっていた部分もあったと思います。
会話が盛り上がらなかったら嫌だな、うまく伝えられないかも…
といったことも懸念していたような気がします。

私感情で、自分はどんなグループを目指していて、その為にどんな施策を進めたいのか。
グループのメンバーの理想的な働き方は何か、今困っていることは無いか、強みや弱み、個人として目指している方向性など…理解と会話が足りていなかったかもしれません。

対話を増やし、今一度皆が前向きな気持ちで仕事に取り組めるよう関係性の構築を進めていきたいと思います。

推論のはしごをゆっくり登る

たろちゃん
たろちゃん

本書の112ページ(第三章:関係の話)に記載されている内容です。

建設的な議論の対局にあるのが、思い込みやすれ違いによる対立構造となった議論です。
結果ありきで人と向き合ったり、イラッとした状態で対話をするとこういった状況になってしまいます。

そういった時に「推論のはしご」の概念を用いて、1つ1つ整理して、ゆっくりハシゴを登っていきましょうよ、と著者は言います。
「推論のはしご」は心理学者のクリス・アージリスさんが提唱したもので以下の手順をはしごのように1段ずつ試行していきます。

  1. 現実世界
  2. 選択して観察
  3. 解釈
  4. 仮説を立てる
  5. 結論を出す

思い込みや結論が先走ってしまうと、このハシゴを一気に駆け上がってしまい固定概念先行することで観察する際の情報を狭めてしまう場合があります。

簡単な例で考えてみましょう。
お母さんが子供へ買い物から帰るまでに部屋を片付けておくよう伝えていたのに、いざ買い物から帰ってくると片付けは途中で、子供は出掛けてしまっていたとします。

このような状況を見たお母さんは、中途半端にして出掛けてしまった子供に対して、怒りの感情がこみ上げてしまうかもしれません。

ここで、お母さんには一度溜飲を下げて頂き、「推論のはしご」をゆっくり登ってみると、どういった結果になるのでしょうか。

推論のはしごをゆっくり登ってみる
  • STEP1
    考察

    お願いしていた片付けが完了しておらず、子供がいない状況

  • STEP2
    解釈

    まずはなぜ進んでいないのか、本人に理由を確認してみよう。
    解決策を一緒に考える必要もありそうだ。

  • STEP3
    推測(仮説を立てる)

    あれ?よく見たら愛犬の“まめ”もいないぞ。
    もしかしたら、散歩に連れてってくれているのかもしれない。
    そういえば、私の帰宅も想定より早かったからまだ途中なのかも。

  • STEP4
    結論

    子供が帰ってきて、会話をしたら推測通り。
    暑くなる前に犬の散歩に行ってくれたようだ。
    次回から出掛ける時は連絡を取り合うことを共有した。

勝手に想像を膨らませてしまい、ネガティブな方向へ駆け上がってしったことは誰しも一度や二度はあるのではないでしょうか。

私がお母さんの立場だったら
「推論のはしご」を駆け上がってしまい、事情を確認せずに片付けが途中になっている事を問い詰めてしまっていたかもしれません。

事象ごとに切り分けて冷静に判断するようにしていく必要があります。
相手も同じ人間で思考している事を前提に、その結果に至った理由をしっかり確認・理解することが大切です。

もし冷静になれずにハシゴを駆け上がってしまった場合は、我に帰ったタイミングで一度ハシゴを降りて整理するようにしましょう。

軌道修正は可能です。
間違った解釈をしているかも?と思ったのなら、再度考察から入って対話を交えて結論を出していきます。
これを繰り返す事で、冷静にはしごを登れるようになるはずです。

合わせて、今回の子供側の例で言えば
日頃の行いが悪いから悪い方向に捉えられる、なんてことも言われたりします。
自分の行動とは関係なく、悪い印象を持たれてしまうと相手はその印象に引っ張られてしまうことがありますので、そうならないよう対人関係で想定外の事があればしっかり説明して理解を得ることが必要です。

リーダーが陥る「責任感の罠」

はなちゃん
はなちゃん

本書の204ページ(第五章:行動の話)に記載されている内容です。

エドワード・デジさんの実験で分かった事ですが、成果へのプレッシャーを掛けられた先生は生徒に対して話す時間が2倍、命令的(すべき、しなくちゃいけない)な話が3倍、管理的な話も3倍になってしまうそうです。

この結果、生徒は自律性を失ってしまい、創造性や内発的な動機付けを低下させ成果が出なくなってしまうのです。

圧力をかけられるほど程、教師は管理的になってしまい、それが理由で生徒は成果を落としてしまうという負のスパイラルを「責任感の罠」と呼んでいます。

これは会社や組織でもよくある事ではないでしょか。
成果主義で数字を負い過ぎるのではなく、企業理念や、目的を忘れないで行動することが必要です。
自分たちが働く組織は何のために存在しているのか。

Amazonであれば『地球上で最もお客様を大切にする企業になること』

日本のソフトバンクであれば以下です。
経営理念は『情報革命で人々を幸せに』
ビジョンは『「世界に最も必要とされる会社」を目指して』

経営的に辛くなったり迷いが生じた時に、立ち戻る芯の部分を組織で働く人々がどれだけ理解して行動できているのでしょうか。

自身が所属している組織の理念をもう一度理解し、周りにどう伝えていくことが最善なのか。
自分で腑に落ちているのか整理をしないと、辛い局面で自分がブレてしまうと思いました。

変革アクション② 自分のことを正しく認識しよう

たろちゃん
たろちゃん

本書の258ページ(第六章:行動の話)に記載されている内容です。

第六章は、いざ変革を起こしていく、となった時の具体的なアクションを提案してくれています。

その1つが、まず“自分のことを正しく認識しよう”ということです。

自己認識力が高い状態とは以下の項目を深く理解することを指します。

  • 感情
  • 長所
  • 短所
  • 欲求
  • 衝動

そして、自己認識力が高い人は以下の能力がある、と言えます。
皆さんは何個当てはまりますか?

  1. 必要以上に深刻にならない
  2. 楽観的になり過ぎることもない
  3. 自分にも他者にも正直に振る舞う
  4. 率直に間違いを認めることができる
  5. 笑顔で失敗談を披露できる
  6. 建設的な批判を求めることができる
  7. 期限を守れる(自分の能力を把握しているので)
  8. 人に助けも求めることができる
  9. 適正なリスクも計算できる

私の自己評価としては、5個でした。
当てはまらない部分としては…
1=深刻になり過ぎてしまう
3=仮面を被っている時が往々にしてある
6=建設的な批判は欲しいと思う一方、言われ方をコントロールできないので素直に受け取れない可能性もある
7=期限を守れない事がある、自己評価が間違っているのかもしれない。

自己認識力は自己改革の基礎であり、成長していく上での重要な力です。

一方で、自己認識力が高い判断される人は平均10%~15%と非常に低い事が実験で分かっているそうです。特に権力を持っている人ほど過信が高まり、自己認識力が低下する傾向があるようです。

自己認識力を高めるには以下のアクションプランが提示されていますので皆さんも是非取り入れて見ましょう私も取り入れていきます!

アクション①

愛ある批判家(その人のためを思って真実を伝えてくれる他者)から意見を求めること

皆さんの周りにはいますか?

私がパッと思い付いたのはまず妻でした。
やはり身内とは長い時間一緒にいるので、内面的な会話も増えます。
そんな時に私の事を想って、バシッと言ってくれる言葉には感謝をしないといけませんね。

あとは、ある歳上の友人が思い浮かびました。
言葉を選んで批判的な言い方はありませんが、自分はこう思うよ。と私の逆意見でもしっかり伝えてくれるのでありがたい存在です。

只の批判家ではなく、愛のある批判家とは相互での信頼関係が前提にあるので話を受け入れられるのだと思います。誰かも分からず、自分の事を知らない第三者がTwitterの一行を見ただけで批判してきても“愛”を感じないのはそういった理由があると思います。

愛のある批判家との会話を大切にし、意見を受け止めてもう一度自分でよく考える、という時間を増やして行きます。

そして、そういった仲間を増やせるような機会も取り入れていきたいと思います。

アクション②

「メタ認知」のトレーニングを取り入れる

本書には瞑想、セルフモニタリング、ライティングセラピーなどが提案さています。

その中で私が現在取り入れているのが、ライティングセラピーです。
カッコよい書き方ですが、要は頭の中を整理する時に思っていることを全て紙にボールペンを使って書き出していくことです。

夜寝ようとしてベットに入ってから、色んな事が頭を過って眠れなくなってしまう経験はありませんか?

そんな時は紙とボールペンを用意して思いつくことを全部書き出してしまうととてもスッキリできます。翌日振り返ってみて、思った事に対する解決策を検討してみることで自身の不安や悩みの解決にも繋げられますので是非試してみてください。

イラッとした時にも有効だったりします。
誰に見せるものでもないので、自由に書いてOKです。

PCや携帯に打ち込むのもありですが、夜だとブルーライトの効果で眠れなくなったりします。
感性のまま書き出せる紙とボールペンを私はオススメします。

まとめ

“成功循環モデル“を作り上げるために関係の質、思考の質、行動の質を向上させていくことが提唱されています。

関係の質:対話からはじめる
思考の質:前向きでよいアイデアがうまれる
行動の質:一人ひとりが自律的に行動し、助け合うことができる

結果、パフォーマンスが向上し成果が上がる。また対話が増える…といった流れです。

その中でさこんじ的視点で今日から取り入れる!と決めた内容を紹介しました。

結果ではなく、関係からはじめる
推論のはしごをゆっくり登る
リーダーが陥る「責任感の罠」に注意すること

本書では個々人が自走する組織=学習すること、で組織は大きく変化していけるとあります。
心理的安全性を上げて快適なコンフォートゾーンに移行し、留まり続けるのではなくラーニングゾーンに昇華していくことで自走する組織となる事ができるのです。

無関心ゾーンから快適ゾーンへ移行するうえで大切なのは…
・ホールネス
・他者の尊重
・相互理解

快適ゾーンから学習ゾーンへ移行するうえで大切なのは…
・パーパスの共有
・第三案の共創
・安心感の醸成

『だから僕たちは、組織を変えていける』公式サイト (dakaboku.jp)

ここまでの経緯を見て、気付くことはありましたか?

そうです。始まりは対話からなのです。

これって、一組織人の誰でもできることです。

一般社員でもリーダーでも経営者でも誰でも、スタートは対話から。

そして、組織は一瞬で変わることはありませんが、この本を読んで今日から行動を変えることは誰にでもできます。

一歩を踏み出し半径5m以内の人達に影響を与えて少しづつ組織を変えていけるのは私達です。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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